2024.08.28

個人再生とは？特徴をご紹介

債務整理手続きには、毎月の返済負担を軽減させる任意整理と、借金そのものを全額免除にしてもらう自己破産のほかに、「個人再生」というものがあります。
今回は、個人再生がどういった手続きなのか、メリット・デメリットについても詳しくご紹介していきます。

個人再生とは？

個人再生は、債務整理手続きの中の1つで、裁判所に借金を減額してもらう手続きです。
減額された借金を原則3年（最長5年）の間、返済を継続することができれば、借金をすべて完済した扱いにしてもらえるのが大きな特徴です。

個人再生の主なメリットは以下の通りです。

個人再生をすると、借金が大幅に減額されるメリットがあります。
減額幅は、借金総額によって異なり、具体的には以下のとおりです。
なお、個人再生では100万円が「最低弁済額」と規定されているため、100万円未満の場合には個人再生を利用しても弁済額が変わることはありません。

個人再生は、住宅ローンがある場合でも自宅を手放さずに済む「住宅資金特別条項」が利用可能です。
この制度を利用すれば住宅ローンを現状どおり支払いながら、その他の借金を大幅に減額できるメリットがあります。

個人再生は、自己破産では精算の対象となってしまう自動車や生命保険の積立金といった保有財産を、現状どおり手元に残しておけるメリットがあります。

一方で、個人再生には以下のデメリットが存在します。

個人再生をすると、手続きを利用した事実と住所氏名が官報に掲載されます。
官報は一般に公開されているため、調べられれば名前が出てしまうデメリットがあります。

個人再生をすると、新たな借金が5～10年程度できなくなります。
なぜなら、個人信用情報機関に債務整理を利用した事実が登録されてしまうためです。
消されるまでには、一般的に5～10年程度かかると言われているため、その間は新たな借入が困難になってしまうデメリットがあります。

今回は個人再生の特徴やメリット、デメリットについて解説しました。
個人再生は、借金減額や生活再建を目指すための有効な手段です。
しかし、手続きには専門知識が必要なため、まずは司法書士に相談することをお勧めします。